芙蓉会病院

tel017-738-2214 FAX 017-738-2249

コラム「認知症の特徴とそのケア 第6回」

「認知症の特徴とそのケア」

このコラムは全8回でお送りします。今回は第6回/全8回です。

 

第6回 脳血管性認知症のケア

今回は「脳血管性認知症のケア」を取り上げます。

【脳血管性認知症のケア】

  1. レクリエーション療法や作業療法プログラムの選択。
    ⇒ 麻痺などの神経症状に配慮する。
    人格の芯は残り、記憶や判断力は比較的保たれている。
    回想療法、リアリティーオリエンテーション等の実施。
  2. 病前の職業や性格を把握する。言葉かけには注意を払う。
  3. 指示的な対応が有効な時もある。
    ⇒ 抑うつ症状、性格の先鋭化、せん妄、感情失禁や興奮・攻撃性の急激な増悪を見極める必要がある。
  4. 抑うつ症状(心因性)の頻度は高い。
    ⇒ 関係性の構築と人間関係を確保し、役割を持っていただくことも有効。
  5. 集団よりも個別的な1対1の関係性を築きやすい。
  6. 麻痺、嚥下障害、言語障害など随伴する局所症状を評価しておく。
    ⇒ 転倒・転落・誤嚥などの予防。
  7. 原因疾患の再発予防。

(つづく)

 

(次回は「第7回 前頭側頭型認知症の特徴」です。)

 

◆執筆者◆

細川 勝広(ほそかわ かつひろ)
芙蓉会病院副看護部長。第5病棟師長。

2023.11.22

その他の記事