コラム「認知症の特徴とそのケア 第5回」
「認知症の特徴とそのケア」
このコラムは全8回でお送りします。今回は第5回/全8回です。
第5回 脳血管性認知症の特徴
今回は「脳血管性認知症の特徴」を取り上げたいと思います。
【脳血管性認知症の特徴】
- 原因は脳出血や脳梗塞などの脳血管障害が多い。
⇒ 認知症症状が出現する。(急激な場合も徐々に進行する場合もある。) - 障害される脳の部位により症状は様々となる。
⇒ 麻痺などの神経症状も伴いやすい。 - もっとも予防が可能な認知症。
⇒ 基礎疾患となる高血圧・高脂血症・糖尿病などが動脈硬化を促進する。 - 認知症症状のよい時と悪い時がはっきりする。
⇒ 一時的に軽快する点が特徴です。 - 記憶障害は軽度な場合がある。
⇒ 記憶障害より、思考力・実行機能障害が目立つ。 - 感情(調節)障害が強い。
⇒ 感情障害、易怒性、易刺激性、衝動性がみられる。 - 病前性格の先鋭化、人格変化がみられる。
(つづく)
(次回は「第6回 脳血管性認知症のケア」です。)
◆執筆者◆
細川 勝広(ほそかわ かつひろ)
芙蓉会病院副看護部長。第5病棟師長。
2023.11.8