芙蓉会病院

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コラム「不眠について 第3回」

「不眠について」

このコラムは全5回でお送りします。今回は第3回/全5回です。

 

不眠の治療1⃣非薬物療法

前回にひき続き「よくある睡眠衛生の問題」についてです。

よくある睡眠衛生の問題(例)

③暗いところでひきこもる

上記同様に、昼間に充分な光を浴びないと、日夜の区別を体つけることができず、うまく寝起きができなくなります。一日中家から出ないような生活では昼間はだるくなり、夜もうまく眠ることができません。朝や昼はおひさまの光を充分に浴びることを心がけましょう。

④寝酒をする、晩酌で深酒をする

アルコールは質の悪い睡眠薬のようなものです。たくさん飲むと眠くなりますが、次第に「お酒がないと眠れない」という依存を作り出してしまいます。さらに、アルコールを飲んだ時の睡眠はとても浅く、睡眠の質が著しく悪化します。寝酒をしてはいけません。また、お酒を毎日飲んではいけません。

⑤市販の睡眠薬を飲んでいる

薬局等で売っている睡眠薬はヒスタミン受容体拮抗薬と呼ばれるものですが、これは強い耐性形成があることが知られています。たまに使用する場合には寝付きが良くなりますが、連用すると容易に効かなくなります。さらに、市販薬には肝毒性があります。医師の処方する睡眠薬よりもある意味で危険性が高いため、使用してはいけません。(市販薬の注意文書には「不眠症に使ってはいけない」という記載があります)(つづく)

(次回も「不眠の治療1⃣非薬物療法」についてです。)

◆執筆者◆

志村 哲祥(しむら あきよし)

芙蓉会病院非常勤医師。東京医科大学(睡眠学講座・精神医学分野)所属。

認定資格:精神保健指定医・日本医師会認定産業医・日本睡眠学会専門医

 

2023.3.1

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