コラム「認知症の特徴とそのケア 第6回」
「認知症の特徴とそのケア」
このコラムは全8回でお送りします。今回は第6回/全8回です。
第6回 脳血管性認知症のケア
今回は「脳血管性認知症のケア」を取り上げます。
【脳血管性認知症のケア】
- レクリエーション療法や作業療法プログラムの選択。
⇒ 麻痺などの神経症状に配慮する。
人格の芯は残り、記憶や判断力は比較的保たれている。
回想療法、リアリティーオリエンテーション等の実施。 - 病前の職業や性格を把握する。言葉かけには注意を払う。
- 指示的な対応が有効な時もある。
⇒ 抑うつ症状、性格の先鋭化、せん妄、感情失禁や興奮・攻撃性の急激な増悪を見極める必要がある。 - 抑うつ症状(心因性)の頻度は高い。
⇒ 関係性の構築と人間関係を確保し、役割を持っていただくことも有効。 - 集団よりも個別的な1対1の関係性を築きやすい。
- 麻痺、嚥下障害、言語障害など随伴する局所症状を評価しておく。
⇒ 転倒・転落・誤嚥などの予防。 - 原因疾患の再発予防。
(つづく)
(次回は「第7回 前頭側頭型認知症の特徴」です。)
◆執筆者◆
細川 勝広(ほそかわ かつひろ)
芙蓉会病院副看護部長。第5病棟師長。
2023.11.22