芙蓉会病院

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コラム「不眠について 第2回」

「不眠について」

このコラムは全5回でお送りします。今回は第2回/全5回です。

 

不眠の治療1⃣非薬物療法

まず、第一に行うことは「睡眠衛生」の確認と改善です。

睡眠に関係する生活スタイルや睡眠習慣を総称して「睡眠衛生」と呼びます。

睡眠を悪化させてしまうような生活スタイルや睡眠習慣がないかどうか確認し、それがある場合には是正を行います。

 

よくある睡眠衛生の問題(例)

①お茶やコーヒーを夕方以降に飲む

カフェインは強い覚醒物質です。コーヒーカップ半分のコーヒー、ペットボトル半分の緑茶・ウーロン茶には、睡眠を阻害するのに充分なカフェインが含まれています。夕方以降はカフェインを控えるようにしましょう。

②夜遅くまで部屋が明るかったり、寝床で携帯をいじってしまったりする

夜に明るい光を目に入れてしまうと、交感神経が緊張して眠れなくなります。そればかりでなく、人間の体は光を使って、いつが昼でいつが夜かを判断しています。夜に光を浴びていると、体は「まだ昼だ、眠る時間ではない」と錯覚してしまい、全く寝付けなくなってしまいます。(つづく)

(次回も「不眠の治療1⃣非薬物療法」についてです。)

◆執筆者◆

志村 哲祥(しむら あきよし)

芙蓉会病院非常勤医師。東京医科大学(睡眠学講座・精神医学分野)所属。

認定資格:精神保健指定医・日本医師会認定産業医・日本睡眠学会専門医

 

 

2023.2.15

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